毎日新聞 メーター巻き戻し対策

車検

【毎日新聞】中古車メーター巻き戻し対策…車検証に「最大距離」記載

みなさんこんにちは。

埼玉県入間郡三芳町にある、ミニバン・ワンボックスカーの格安中古車専門店、㈱ラインアップ代表の野瀬です。

まずは、2016年1月13日の毎日新聞の記事をご覧ください。→新聞記事はこちら

 

国交省、来年1月から

 中古車の総走行距離メーターを不正に巻き戻して高く売る詐欺商法を巡り、国土交通省が講じた対策をすり抜ける手口が広がっている。走行距離は車検時に車検証に記載されるが、過去2回の記録しか残らないのを悪用して書類上、巻き戻しの形跡を消す方法だ。国交省は過去にもメーターの巻き戻し対策で記載方式を変えたが、来年1月に更に改めることを決めた。【内橋寿明】

 総走行距離を示すメーターの数値は変更できない仕組みだが、特殊な機器を使えばメーターがアナログでもデジタルでも巻き戻しが可能という。このため、走行距離を減らした中古車を高く売りつける業者が後を絶たず、詐欺や不正競争防止法違反容疑で摘発されてきた。

 走行距離は車検時に車検証の備考欄に記載される。以前は車検を受ける度に書き換え、過去の記録は残らなかったが、国交省は乗用車は2004年に、軽乗用車は09年に、最新の車検時の記録とその一つ前の車検時の記録を併記する方式に改めた。巻き戻せば、車検時に前回より走行距離が減ったことが一目瞭然になる。

 ところが、それをくぐり抜ける業者が現れた。車検を受けた後、すぐにもう1度受け直し、真正な走行距離の記録を車検証から消す手口だ。

 岐阜県警は、この手口を使い不正に巻き戻した車を売ったとして、愛知県内の中古車業者を昨年7月、詐欺などの疑いで逮捕した。

 岐阜県警によると、業者はまず、軽乗用車のメーターを特殊な機器で巻き戻し、10万5350キロだった総走行距離を「4万4400キロ」と改ざん。この車を昨年1月30日に車検場に持ち込んだ。

 走行距離が不自然に減るため、検査員が不正を見抜けそうだが、国交省によると「途中でメーターが壊れて交換した」と説明するケースが多く、検査員もそれ以上追及できないという。

 この車も車検をパスし、車検証には、前回車検を受けた13年2月5日の距離「9万2000キロ」と、改ざん後の「4万4400キロ」が併記された。

 このままでは依然不自然なため、業者は同じ日に再び車検を受けパスさせた。これで車検証記載の二つの走行距離はともに「4万4400キロ」となり、もともとの「9万2000キロ」は消えた。

 時間を置かずに再度車検を受けるのも不自然だが、車検回数に法令の定めはなく、手数料や自動車重量税を払えば何度でも受けられる。

 結局、業者は7万2500円で仕入れた軽乗用車を走行距離を4万4400キロと偽り、ネットオークションで28万円で売りさばいた。同じ手口で約90台を売り、1000万円超の利益を上げたとみられるという。

 大阪府警が一昨年に摘発した業者は、同じ手口で数千台を不正に販売したという。車検証を発行する「軽自動車検査協会」が大阪の事件を受けて調べたところ、不正が疑われる軽乗用車は全国で約2000台に上った。

 こうした手口の対策として、国交省は、メーターを交換するなどして走行距離が以前より短くなった場合には、過去の車検時に記録された最大値を追加記載するよう改める。何度車検を受けても「最大値」は消えず、購入者が不自然な記録に気づきやすい。国交省は「新方式が始まるまでは、車検を受けた日付が近接していないか十分注意してほしい」と呼びかけている。

今回はこの記事を分かりやすく説明したいと思います。

まずはこちらの車検証、これは走行距離改ざんなど一切されていない、通常の何の問題も無い車検証になります。

【走行メーター改ざんされていない車検証】

走行距離 車検証 中古車車検証の左下の欄を見ると分かるのですが、この車の場合、前々回の車検を受けた日が平成24年11月6日で、その時の走行距離は63,800kmとなっています。約2年後の前回車検を受けた日が平成26年10月27日で、その時の走行距離は80,800kmと記載されています。

約2年間で走行距離が17,000kmほど増えた計算になり、通常、なんの問題も無いと思われる車検証になります。

次に、悪徳中古車販売店が行う走行距離改ざん、いわゆるメーター巻き戻しされた車検証をご覧ください。*本物ではありません。この記事用の見本として作りました。

【走行距離が巻き戻されている車検証】

走行メーター改ざん 車検証この車の場合、前々回の車検を受けた日が平成24年11月6日で、その時の走行距離は93,800kmとなっています。約2年後の前回車検を受けた日が平成26年10月27日で、その時の走行距離はなんと30,800kmと記載されており、なぜか57,000kmも走行距離が少なくなっています。

走行距離メーターを巻き戻したために、つじつまが合わなくなってしまった車検証になります。

これは分かりやすいので気が付くユーザーもいると思うのですが、仮にお店側に問いただしたとしたら「メーターが故障したので、中古のメーターに交換した。中古品のメーターだからたまたま手に入ったものが30,800kmのものだった。故意的にメーター改ざんやメーター交換をした訳ではない。」などと言い逃れをしてくるのだと思います。

悪徳中古車屋は間違いなく故意的にメーター改ざんを行っており、後々トラブルになるのを避けるために、契約時に、「この車はメーター読みでお願いします。ひょっとしたら実走行ではないかもしれないので、念のため、走行不明扱いでの販売となります。」

なにやら親切ぶったトークを繰り出してくるちょっと巧妙なケースもあります。要は、この車は走行距離が不明な車で実走行距離は把握出来ていないので、メーターに表示されている距離を目安にしてくださいと言っているんですね。後々トラブルになるのを考えて「先に走行不明って言ったでしょ!」と保険をかけている訳です。極悪ですね。

では、今回問題が多数発覚した2重車検による巧妙なメーター巻き戻しされた車検証をごらんください。

【二重車検で巧妙に改ざんされている車検証】

二重車検 車検証 中古車

手口としては、2番目の例題で【走行距離が巻き戻されている車検証】にある、93,800kmだったのを30,800kmまでメーター改ざんすると距離が少なくなっていてバレやすいので、平成26年10月27日に2回車検を受ける(二重車検)ことで、同時期に2度も連続で車検を受けているのが不自然だが、走行距離のつじつまはなんとか合わせるといった手口になります。

これは直近2回分までの車検時の走行距離しか記載されない仕組みを逆手にとった巧妙で極悪な手口と言えます。

パッと見で見抜ける一般ユーザーは少ないのではないでしょうか?

もし仮に車屋に突っ込みをいれたとしても、「何かしら気になる箇所があって念のため再車検を受けたのでむしろ安心して乗れますよ」くらい言ってくるかもしれません。極悪です。

【最大値が義務付けられた車検証】

走行距離 最大値義務 車検証これは国交省が平成29年1月から実施する、過去最大値(走行距離)の記載を義務付けることで、メーター改ざんや二重車検を防止するといったものです。画像はイメージですが、一番下に[最大値]94,800km(平成24年11月6日)と記載があれば改ざん歴を把握し易くなるのは間違いありません。

アナログメーターもデジタルメーターも簡単に距離を改ざん出来るので、20万kmオーバーの多走行車を激安で仕入れ、大幅に巻き戻し、例えば3万kmにして他店よりも安く販売する。といった悪徳中古車販売店が後を絶たないのが実情です。

彼らは非常に巧妙です。

店舗の作りも営業スタッフのホームページも綺麗に作ってあったりするので、素人のあなたではまず見抜くことは難しいと言えます。

Yahooオークションなど個人を装った悪徳ブローカーも多数います。

Gooネットやカーセンサーネットで相場よりも安いものには必ず裏があります。

「なにを信じればいいのか分からない…」そんな声も聞こえてきそうですが、中古車業界というのは昔から今日までそういう業界で、真っ当に経営している店舗はごくわずかと言えるでしょう。

私事ですが、過去に自身が売り場に立っていたころ、値段だけを最優先されているお客さんには何度も何度もこういった危険を指摘してきましたが、「売りたいがために都合良い事言ってるんでしょ」といった感じで聞き流されてしまうことも多くありました。

一生懸命熱意を持って言えば言うほど、お客さんにとっては売込みトークに聞こえていたのかもしれません。

どうして伝わらないんだろう…という悔しい気持ちと悪徳中古車販売店にたいする怒りでいつもいっぱいでした。

ですが、何も知らないユーザーが悪徳中古車屋の餌食にならないよう、このブログを立ち上げました。

当店で購入する必要はありません。ご相談だけでも結構です。

少しでもお役に立てればこんなに嬉しいことはありません。

以上ここまで。

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野瀬貴士

野瀬貴士

大学卒業後、大手中古車ディーラー勤務を経て30歳でミニバン専門店㈱ラインアップを設立。現在43歳。2児の父。この業界の裏も表も知り尽くしているプロならではの視点から、悪徳中古車屋の巧妙な罠に引っ掛かってほしくないという強い想いのもと、ユーザーに正しい情報を発信し、賢い中古車選びが出来るよう情熱を持って記事を書いています。
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